グーグルで検索するとサジェストされる「少年サッカー 走らない」というキーワード。
それだけ多くのサッカー少年が苦労している課題であるということですね。
小学一年生になりジュニアサッカーに進んだ我が家の長男。
例に漏れず、試合中に全力で走れない場面が多くうまくいかない日々を過ごしました。
本記事では、サッカーの試合中に子供が走れない原因と、我が家で取り組んだ改善策をご紹介したいと思います。
試合中にボーっと立っている、プレーに関与しようとしない息子
我が家の長男は心配性で何を始めるにも考えてから行動するタイプの人間です。
小さい頃は自分で何かを決めるのにも時間が掛かるほうで、普段からなんでも自分で決めさせるように教育してきました。
その効果もあってか、最近は比較的自分の意見を主張できるようにはなってきました。
ただ、サッカーの試合が始まると中々ボールに向かって走ることが出来ずに、プレーに関与することが出来ない状況でした。
私は子供の性格が原因なのではないかと思っていたのですが、どうやらそれだけでは無い事がわかってきました。
サッカーの試合で走れない原因を考えてみる
サッカーの試合中に子供が走れない原因が何なのか。
何試合かそういう状況が続いてから息子に聞いてみると、予想通り「動き方がわからない」という返事が返ってきました。
1.サッカーの動き方がわかっていない
ある程度サッカーを観たことがある大人であれば、ボールが次にどこに行きそうかを予測することが出来ます。
それはサッカーの試合の流れを理解しているためです。
これまで幼稚園で団子サッカーをしてきた息子にとって、ポジションを取った8人制の少年サッカーは未体験のものでした。
広くなったサッカーコートで次にボールがどこに来るかを予測出来ないため、どこに走ればよいかわかっていませんでした。
合わせて、サッカーのポジションという概念を理解しようとし過ぎていたのも原因のようでした。
「攻撃にFWは戻り過ぎない」という指示を素直に受け取りすぎて、何があってもポジションを守っていました。
2.ボールは与えられるものだと思っている
メンタル面でも課題がありました。
ボールはそのうち転がってくるだろうという考えです。
「ボールは与えられるものでは無いよ。相手から奪わないとね」ということを説明してみました。
相手に遠慮せずにボールを取り切れば、自分のボールになってドリブルやシュートなど攻撃することが出来るということを説明しました。
今まで守備には積極的ではなかった我が家の長男ですが、理解してくれてからは球際にも多少強くなりました。
少しずつボールを奪えるようになってきたからか、徐々に守備の楽しさも覚えていったようです。
出来ることを一つずつ増やしていこう
さて、いきなり「走ってボールを奪ってボールにたくさん絡め!」と言ってもうまくはいかないことが多いでしょう。
子供が試合中にどういった状況か、それを踏まえて少しずつ出来ることを増やしていくことが重要です。
1.近くのボールにアタックする
まずは近くにボールがあればボールを取れなくても良いので、アタックするところからはじめましょう。
初は中々ボールに触ることは難しいと思います。
特に相手選手が持っているボールを取りに行くというのは難しいですが、何度か挑戦するうちに必ず一回はボールを取れます。
この最初の一回を経験することがスタートです。
そこからは徐々に回数を増やしていって、どうすればボールを取れるかを少しずつ工夫していくだけです。
ボールが近くにあっても仲間がボールを取りそうだから近寄れないというケースも多いと思います。
この場合は、子供がしっかり判断してボールを取りにいかないのかを子供に聞いてみましょう。
しっかり判断している場合は、ボールを取りにいかなかった後のことを考えるためのキッカケを話してあげると良いです。
例えば、味方がボールを取り切れず相手のドリブルが成功した場合に備えて、味方より少し後ろにポジションを取る。
逆に味方がボールを取ることを考えて、パスを受けられる位置にポジショニングするなど。
子供の判断した後のプレーを発展させられるようなアドバイスを与えると次のレベルに進められるのではないでしょうか。
2.近くの仲間を助けてあげよう
相手チームのドリブルしてくる選手って、大抵めっちゃうまい子供ですよね(笑)
そういった子供は一人で守備に行っても中々止められないのが現実です。
「うちの息子が走っていれば止められたのに!」と思うことも多いと思います。
そんな時は、「近くの仲間を助けてあげるために走ってあげよう」と声掛けすることが効果的です。
無駄走りになってしまうことも多いですが、チームのピンチを救うプレーが出来れば子供の自信にもなります。
近くの仲間を助けるのは、守備だけでなく攻撃でも同じです。
ドリブルしている味方に並走するだけでこぼれ球などのチャンスが飛び込んでくることも多いです。
やはりボールの近くに居るということが低学年のうちは大切になります。
ただし、「近くの」仲間を助けることが重要です。
ある程度ポジションを意識して動かないと大事な時にその場面に居ないことになってしまいます。
子供には逆サイドの味方は助けなくて良いといったアドバイスがまずは一番理解しやすいと思います。
親子で試合を見返してみよう
これまで挙げたアドバイスを子供に説明する際に、子供が試合の状況を思い出せないと中々効果的ではありません。
客観的に試合を見直すためにも、試合をビデオカメラで撮影することをおすすめします。
近くで撮影出来るのであればスマホのカメラでも全く問題ありません。
ただ、大体遠くからの撮影になると思うので、そういった場合にスマホで撮影すると子供が豆粒ぐらいにしか映りません。
ズームが出来るビデオカメラで撮影したほうが後から見直しやすいので、安いもので良いので用意しておくと良いです。
我が家の長男のケースでは、毎試合ビデオ撮影を行い自分がどこにいてどこでボールを取りに行くべきかを親子で見返しました。
ビデオカメラの効果か、2,3試合続けた頃にはそれまでよりもボールに絡める機会が各段に増えました。
攻撃もそうですが、やはり守備の部分が改善したことが大きかったですね。
そもそも親がイライラしてもはじまらない
最後に、熱心なお父さんお母さんに向けてのアドバイスになります。
子供が走れなかったり試合中にボーっとしているとやる気がないように見えてイライラしてしまいますよね。私もそうでした。
自分のその感情を子供にぶつけてサッカーが上手くなれば良いのですが、大抵はそうはならないと思います。
子供のサッカーは子供の物と割り切って、遠回りする気持ちで気長に付き合っていくことが結果的に近道になるのではと思います。
土日も子供のサッカーで潰れてしまいヤキモキすることもあると思いますが、お互い子供のサポーターとして頑張っていきましょう。