4歳、5歳頃になると、まわりでサッカーを習い始めるお友達も増えてきますよね。
土日のサッカースクールや少年団、平日も幼稚園の習い事としてサッカーを始めるお子さんも多いと思います。
幼児からしっかり基礎が身に付く練習を行うことで、本格的にサッカーをはじめる小学生になってからの上達スピードも全く変わってきます。
本記事は、4歳5歳などの幼児期での親子で出来るサッカー練習メニューを紹介していきたいと思います。
私は、以下の書籍を参考に、子供が好きそうな練習メニューを組み立てています。
2歳、3歳向けのサッカー練習メニューは以下でまとめています。
幼児期にサッカーを練習することに意味はない!?
「幼児期にどれだけサッカーがうまくても、選手として完成する頃の実力とはまったく相関が無い」ということをよく耳にします。
しかし、プロサッカー選手などの経歴を見ると、幼児の頃からサッカーを習っていた選手が多いのも事実です。
幼児期でのサッカースキルの差は、本格的にサッカーを学び始める小学生年代ですぐに埋まってしまうレベルの小さな差です。
しかし、幼児の頃から「ドリブル出来た!」「シュート決めた!」など小さい成功体験を積み上げていくことで、サッカーに対するポジティブな自信が生まれます。
その結果、サッカーが楽しくなり、練習に対しても自分から多くを学ぼうとする姿勢が付き、結果としてサッカー選手として大成するのだと思います。
勉強もそうですが、親としては子供のやる気を起こし、環境を整えてあげることが大切です。
幼児期はサッカーが上手になることが目的ではなく、サッカーを好きになるような練習を子供との遊びに取り組むことがポイントです。
サッカー練習の目的をしっかり伝える
幼児期のサッカー練習で注意したい点として、「練習の目的をしっかり伝える」ことを意識してみてください。
4歳、5歳頃になると、色々なことに興味を持ち、また理解することが出来てきます。
サッカーの練習メニューについても同様で、完全には練習内容を理解することはできません。
しかし、興味を持ってくれれば、こちらの説明を聞いて自分なりに考えてくれます。
なぜこの練習をするのかを、少しでも良いので考えながら取り組むことが大切です。
子供とサッカーの練習をはじめる最初のうちは、何回も教えながら少しづつ理解してもらうことになります。
しかし、サッカーに限らず何かを考えることは大切ですので、サッカーを通して「考えること」を練習するという気持ちで取り組むと良いでしょう。
幼児とサッカーを練習する際の教え方のコツ
実際にサッカーの練習を進めるうえで、幼児期ならではの教え方のコツがあります。
幼児期の特徴をもとに、それぞれのコツを説明していきたいと思います。
短いメニューをいくつか組み合わせる
4歳、5歳の子供達は、一つのことに集中出来る時間がとても短いです。
一つの練習メニューは長くても5分ほどにしたほうが良いです。
そして、色々な動きが加わるような練習を取り入れて、子供達が集中できるようなトレーニングを目指しましょう。
出来なくても固執しない
理解力が高まってきている年代ですが、まだまだ完璧には教えたメニューをこなすことはできません。
そんな場合は、時間を区切って練習で出来たところ見つけて、まずは褒めてあげましょう!
コーディネーショントレーニングを取り入れよう
5歳頃までは、手や足を思ったように動かすことがまだまだうまくありません。
自分の体の動かし方に慣れることが、サッカー上達の一番の近道です。
サッカーの練習と合わせて、走ったりジャンプをしたり全身を動かす運動を少しだけ取り入れましょう。
ドリブル練習を中心にメニューを構成しよう
幼児期から小学生までの年代は、ボールコントロールが飛躍的に上達する時期です。
また、低学年ではドリブルが上手な子供が活躍しやすいという面もあるので、ドリブル練習を中心にメニューを構成することがおすすめです。
ボールは出来ればサッカーボールを使おう
練習で使用するボールはゴムボールなどではなくサッカーボールを使用したほうが良いです。
また、幼児でもある程度体の大きなお子さんは4号球のサッカーボールがおすすめです。
年長さんなどの場合は特に4号球のサッカーボールを選ぶことをおすすめします。
小学生に上がっても使用できることや、ドリブル練習の際にしっかり重みのある4号球サッカーボールのほうがコントロールしやすいためです。
親子二人で出来る練習メニュー
ここからは、実際の練習メニューを紹介していきたいと思います。
まずは、公園などで親子二人で出来るメニューです。
練習メニューは子供の運動レベルに応じて、段階的にレベルを上げていってください。
ドリブル練習
ボールと一緒に走ることに、まずは慣れましょう。
- 20m走(ボールなし)
- 20m走(ボールでドリブル)
- 鬼ごっこ(ボールでドリブル)
- ドリブルからのシュート
練習する際は、④ドリブルからのシュートは必ず行うことをおすすめします。
シュートするためにボールをどこに置いたほうが良いかを、子供達が自然に学ぶことが出来ます。
公園の遊具や木などをゴールと決めても良いですし、簡単なミニゴールを持っていくのもありです。
パス練習
正直、この年代の子供はパス練習が好きではありません。
少しやってすぐに飽きてしまう場合は、無理強いせずスパッと違うメニューに移りましょう。
- ボールを手で投げる(短い距離)
- ボールを手で投げる(長い距離)
- 向かい合って利き足でパス。足裏でボールを止める
- 自由にドリブルをして、親の合図で利き足でパス
1対1
1対1は子供の大好きメニューです。
サッカーの攻撃と守備についても理解できるので、1対1の練習は毎回必ず練習すると良いでしょう。
- ボールキープ(親がボールキープ)
- ボールキープ(子供がボールキープ)
- ゴールを決めて1対1
一人でも出来る練習メニュー
ここからは、子供一人で行える練習メニューを紹介します。
お母さんと公園に行く場合など、子供が自分で出来るメニューになっています。
こちらも段階に応じて難易度を上げていきます。
色々な走り方の練習(コーディネーショントレーニング)
地味な運動なので、子供一人では中々やりたがりませんが、、運動能力を高める効果の高いコーディネーショントレーニングも遊びの中に取り入れましょう。
- 横走り(左右)
- 後ろ向きダッシュ
- ケンケンパ
- スキップ
- ジャンプダッシュ(ジャンプの目標を設定してあげましょう)
ボールを高く上げてキック!
子供にとっては、ボールを高く蹴る技術はもちろん、手で高く投げる技術も難しいようです。
サッカーの練習だけですと、下半身の動きが多くどうしても上半身の動きが疎かになってしまいます。
投げるという動作は上半身を中心に前進を動かす動きになります。
普段の遊びから、サッカーの動きだけでなく体全体を動かすことを意識すると良いです。
この練習メニューでは、ボールの動き方や性質を学ぶ事と、空間把握能力を付けることが目的です。
- ボールを目線まで投げる
- ボールを頭の上まで高く投げる
- ボールを高く投げ、バウンドが止まってから蹴る
- ボールを高く投げ、バウンド中に足裏で止める
- ボールを高く投げ、ワンバウンドしてからキック
ボールフィーリング
足元の技術はこの年代から付けていくと、大きな財産になります。
ボールフィーリングは、サッカーボールだけでなくテニスボールやラグビーボールなどで行うのも効果的です。
- 足裏でボールを動かす
- 左右の足裏で交互にボールに触れる(リズム良く!)
- 左右の足の土踏まずの部分(インサイド)でボールを股下で動かす
- 足裏でボールを動かしながら後ろに歩く
- 親がボールを投げて足でコントロール
- 親がボールを投げて体の色々なところでコントロール
子供のモチベーションアップのために、YouTubeにアップされている同年代のスーパーキッズ達の動画を見せてあげることも効果的です。
まとめ
4歳、5歳向けの具体的なサッカー練習メニューを紹介しました。
子供達が遊びの延長として楽しく練習出来るように、それぞれの子供にあった練習メニューになるようにアレンジすることも大切です。
練習メニューに限らず、親が子供にしてあげられるのは「環境を整える」ことです。
くれぐれも、親が本気になりすぎないように、親も一緒に楽しむ気持ちで取り組んで頂ければと思います。