2019年現在、サッカーなどスポーツ撮影には一眼レフカメラが適している事実に変わりはないと思っています。
しかし!
とうとう、スポーツ撮影でも使えるなと思えるミラーレスカメラに出会いました。
ソニーのα6400です。
今回は、なぜα6400がスポーツ撮影に適しているのかを簡単にご紹介していきたいと思います。
ミラーレスカメラではサッカーなどスポーツを撮影しにくい理由
近年のミラーレスカメラは年々、着実に進化してきていると思います。
しかし、何年も一眼レフカメラを使ってきたため、一眼レフカメラと比較して少しでも劣っている部分を感じてしまうと、どうしても使いたくないなと感じてしまいます。
特に気になるポイントを何点か説明していきたいと思います。
ファインダーが見にくい
一眼レフカメラとの一番の違いは、ファインダーの見え方です。
一眼レフカメラはレンズから入ってくる光をカメラ内のミラーで反射させて、目の前の光景をファインダーで覗くことが出来ます。
この方式をOVF(Optical ViewFinder)といいます。
実際の光景を見ることが出来るので、当然、自然で違和感の無いファインダーの見え方になります。
一方、ミラーレスカメラはその名の通り、カメラ内にミラーがありません。
ミラーレスカメラのファインダーはEVF(Electric ViewFinder)といって、カメラ内で作成した映像をファインダーに表示する仕組みになっています。
要は、ファインダーの中に現在の景色を動画として表示しているだけなのです。
そのため、「自然な見た目ではない」「実際よりも遅れて表示される」「連写中に画像が止まる」といった課題があります。
そして、どんなに上位機種のミラーレスカメラでもこの課題を解決しているカメラはありません。
オートフォーカス(AF)の性能が低い
自動でピント合わせを行う機能であるオートフォーカス(AF)の性能も、一眼レフカメラと比べてミラーレスカメラの性能は低いです。
こちらも、ファインダーと同様に原理的な問題から起きている課題であり、まだまだ改善の余地があります。
少し難しい説明となりますが、一眼レフカメラはAFをするために専用の部品(AFセンサー)を搭載しています。
一方、ミラーレスカメラはその部品(AFセンサー)とミラーを省くことで、小さくて軽いカメラを実現しています。
やはり、AFに特化した専用の部品(AFセンサー)を搭載する一眼レフカメラのほうが現時点ではAF性能が高いです。
AFセンサーについては、ニコンのホームページに詳しく説明されています。
https://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/d7500/features02.html
連写性能が低い
サッカーなどのスポーツシーンを撮影する際は、いかに決定的瞬間を撮り逃さないかが重要になります。
そのために、一秒間に何枚撮影ができるかが(コマ速と言います)、カメラの性能として重要視されています。
カメラで写真を撮影する際は、シャッター幕というものが動いて撮影が行われます。
こちらも歴史のある技術であり説明するのが難しいのですが、一言で説明するとシャッターを速く動かせればコマ速を増やすことが出来ます。
シャッターを速く動かすには、力の強いモーターが必要になります。
力の強いモーターは大きいため、ミラーレスカメラでは一眼レフカメラの上位機種ほどのモーターを採用することは少ないです。
そのため、従来のミラーレスカメラは連写性能が一眼レフカメラに比べて劣っていました。
ズバリ、α6400のどこが優れているのか
では、今回紹介するα6400はどういったところが従来のミラーレスカメラと異なりおすすめできるのかを説明していきたいと思います。
細かいところも何点かあるのですが、大きく2つのポイントがあります。
オートフォーカス(AF)が一眼レフ並みの性能である
どんなに画質が綺麗なカメラであっても、ピントが合わなければスポーツ撮影では全く使えません。
α6400は、AFによるピントが合うまでの時間が短いので動いている被写体にも簡単にピントを合わせることが出来ます。
さらに、α6400にはリアルタイムトラッキングAFという機能が搭載されています。
この機能は、ユーザーが撮りたい被写体にピントを合わせると、以降はカメラが学習して自動でピントを合わせ続けてくれる機能です。
以下はソニーの紹介動画です。
正確に被写体を追い続けていることがわかると思います。
他のメーカーからも被写体を追い続ける機能はあったのですが、このリアルタイムトラッキングAFは性能がダントツで高いです!
ピント合わせをしている間に、AI技術で画像認識を行って何を追っているかを学習しているため、精度の高いAFが行えているとのことです。
初めて使ったときは、本当に衝撃的でした。。これがあれば誰でも簡単にスポーツを撮影できるでしょう。。
連写性能がこの価格帯では飛びぬけている
スポーツ撮影では、連写性能(コマ速)が大切だとご説明しました。
ここで、α6400のコマ速と同じ価格帯のカメラのコマ速を比較してみましょう。
機種名 | メーカー名 | カメラの種類 | コマ速(AF追従) | 価格(ボディのみ) |
α6400 | ソニー | ミラーレス | 11コマ/秒 | 約10万円 |
D7500 | ニコン | 一眼レフ | 8コマ/秒 | 約9万円 |
EOS 7D MarkⅡ | キヤノン | 一眼レフ | 10コマ/秒 | 約10万円 |
EOS KISS M | キヤノン | ミラーレス | 7.4コマ/秒 | 約6万円 |
表のとおり、ミラーレスカメラでありながら、同価格帯の一眼レフカメラよりも連写性能が高いのです。
ちなみに、EOS KISS Mはお値段はお手頃ですが、子供のサッカーを撮りたいなら絶対におすすめしません!
理由は、冒頭で述べた「ファインダー」「オートフォーカス(AF)」「連写性能」、全てにおいてまだ発展途上だからです。
一眼レフカメラよりα6400が優れている部分
α6400が一眼レフカメラに迫る性能を秘めていることをご説明しました。
ここからは、一眼レフカメラよりも優れている部分について紹介していきたいと思います。
ミラーレスカメラは普段使いでも使いやすいです。
カメラシステムとしてサイズが小さい
ミラーレスカメラの場合、本体だけでなくレンズも小さく設計されています。
そのため、旅行などに持っていきやすい大きさであり便利です。
スポーツ撮影でよく使われる望遠ズーム70-300も、比較すると小さく設計されていることがわかると思います。
撮影前に明るさや色合いなどがわかる
カメラにまだ慣れていない方には、大変大きなメリットだと思います!
一眼レフカメラで撮影してみたら、思ったより暗く映ってしまったという経験はどなたもお持ちだと思います。
普段カメラを使い慣れている方でも、逆光などで撮影する場合は何回か撮りなおすことが多いです。
ミラーレスカメラの場合、カメラが自動的にこんな感じに撮れるよということを画面に表示してくれるので意図した撮影を行いやすいです。
リアルタイムトラッキングAFで快適にピント合わせが行える
もう一度ここで書きます!(笑)
リアルタイムトラッキングは本当に使えるAF機能です!
本当に衝撃を受けました。。
このAF機能があれば自分の子供やお気に入りの選手をカメラが自動で追ってくれるのでピント合わせが本当に簡単です。
リアルタイムトラッキングAFの使い方がわかりにくいので解説します
ニコン党の私でも大絶賛するα6400のリアルタイムトラッキングAF。
しかし、その設定方法や使い方がわかりにくい!
なので、実際のメニュー画面を交えて説明していきたいと思います。
(ニコン党だが、良い物は紹介したい)
AFエリアモードを設定する
設定できるモードが多すぎて使いにくいですね。。
この「フォーカスエリア」から「トラッキング:○○」を選択すればリアルタイムトラッキングAFが使用できます。
「トラッキング:○○」とありますが、ピントを合わせている間はどれも同じ動きのようなので、「トラッキング:○○」の○○の部分は正直どれを選んでも良いと思います。
ピントを合わせたい被写体にAFエリアを合わせる
リアルタイムトラッキングAFになったら、画面中央にAFエリアが表示されます。
ここに被写体を合わせて、あとは半押しするだけです。
半押ししてピント合わせをしている間は、カメラがAI技術でどういった物にピントを合わせているのかを自動学習をしてくれるので、被写体を正確に追い続けられるのです。
画像では少しわかり難いですが、追っている物が後ろ向きになっても問題なくピントを合わせ続けてくれます。
サッカー撮影では選手の向きが頻繁に変わるので、後ろ向きになってもピントを合わせ続けられるリアルタイムトラッキングAFは効果絶大です!
フォーカスモードをAF-Cに設定することも忘れずに!
連写中にピントを合わせ続けるようにフォーカスモードをAF-Cに設定することも忘れないようにしましょう。
まとめ
α6400を使うと、本当に写真を撮るのがお手軽になったなと感じます。
仕事でカメラを使う身としては、かなり複雑ですが、、こうやって写真文化が発展していくのは正しいことだと思っています。
今後はミラーレスカメラが主流になり、一眼レフカメラは過去の物になるでしょう。
そんなことを確信させられたミラーレスカメラα6400でした。
少しお値段はしますが、価格以上に価値のあるカメラだと思います。